■ソルビン酸について■

●食品の腐敗、変敗、化学変化を防ぐもの
保存料(安息香酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、パラオキシ安息香酸エステル)、酸化防止剤(アスコルビン酸、BHT)
●食品添加物の安全性確保  
 添加物に指定する際に最も重要なことは安全性です。そのために亜急性・慢性毒性試験、更に発がん性、催奇形性、繁殖、突然変異性などの試験が行われ安全性が評価されます。その結果を人間に読み替えるために最大無作用量の10分の1、更に個人差を考慮してまたその10分の1を、一日摂取許容量とします。安全性が確認されると、その物質の純度や品質を確保するために規格が、過剰使用を避けるために使用基準が定められ、摂取量が一日の摂取許容量よりずっと少なくなるように配慮します。既存の添加物も同様の検査が繰り返し行われます。添加物を使用した食品は保健所で、また輸入食品は検疫所で検査、指導、取り締まりが行われています。
 一日摂取許容量が決められていることは大量に摂取すると人体に影響があると考えられます。個々の許容摂取量は決まっているものの、食べ合わせなど複数の製品と摂取したときの不安要素がぬぐい切れません。
 よく言われる毒性として発育不良や肝臓障害の他、特に亜硝酸ナトリウムと一緒になると突然変異をひきおこす作用物質(発ガン性物質エチニル酸)ができるようです。ワインの他、魚肉練り製品、魚介乾製品、ジャム、佃煮などに使われています。ワインでは200mg/Lの規制値が設けられています。
 保存料無添加のワインは、保存料を使用しないための一つの方法としてミクロフィルターを通して、劣化の原因となる成分を完全に除去してしまう技術があります。ですが、この方法ではビン内での熟成が進行せず、ワイン特有の空気になじむにつれ香りと味が変化する成分までも、ミクロフィルターによって失われています。


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